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老いた犬が横たわる
季節と共にいることも その身体はもうやめて
春に生えだした冬毛
もしお前が
僕という地に生えた
木々の一本を育む栄養素だったならば
それを失った木は
飢えの苦しみとともに枯れゆくだろう
お前は季節と別れ その身体と別れ
そして僕とも別れるね
色んなものが
お前の同意なく別れを告げていく
そう はじめから全てのものは
お前のものではなかったのだ
お前の身体も お前の若さも
お前はただ そこを通り過ぎていっただけ
でも心配しなくていい
お前はもう 食べ物や愛情に飢えることもない
これからお前は 全てにもどる
亡者とは 死に切れない僕たちの姿
とどまりつづけるのは いつも生者の側なんだ
木が朽ちれば ぽっかりとあいたその空間に
光は当たり また何かが生まれ終わっていく
by yoneda7542
| 2010-01-31 00:36
| 詩
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